伝統を守る糸染めの武州藍染の工場を見学してきました。【ニッポンセレクト.com現地レポート】

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日本の伝統工芸大好き @georgek5555 です。



全国商工会連合会が晩を期して初めた『ニッポンセレクト.com』。

今回実際に特産物を作っている現地に行ってレポートするという企画で天然発酵建ての藍による『糸染め』を守り続ける『武州藍染』の工場を見学してきました。

伝統を守り続ける羽生の野川染織工業

今回筆者が行ってきたのは、埼玉県羽生市の南羽生。

南羽生 武州藍染
都内から電車で1時間半ほど揺られて到着。

到着するとすぐに今回取材させていただく野川染織工業株式会社の野川社長が車で迎えにきていただけました。

電車の遅延で予定時刻よりも少し遅れて到着したのですが

工場へ向かう道中に野川社長から『藍』は生き物なので急いで向かいましょうと言われる。

まだこの時点ではこの言葉の意味がよく分かっていませんでした。

ニッポンセレクト 藍染 作務衣
こちらが今回お邪魔させて頂いた『野川染織工業株式会社』。

Japan Blueと呼ばれる藍色に染められた社屋がとても美しい印象でした。

過去にもテレビや雑誌のお仕事などで実際に取材をさせてもらう時は

だいたい少し軽い打ち合わせをしてから取材を始めることが多かったのですが

先ほど向かう道中で話した通り、軽い名刺交換をした後に

すぐに藍染めの工場へ向かうことに。

伝統的な糸染め、そして本物の天然発行

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工場に入ると独特の香りが漂っていました。

後で聴いたのですが、これが天然酵母建ての藍ならではの香りとのこと。



筆者が到着するのを待っていてくれた職人さんが本日最後の藍染めの作業を始めてくれました。

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写真中央に見えるのが染める前の真綿色した綿糸。

これを早速染めていく。

藍染め用に作られた特殊な機械で藍の中に沈めていくと・・・
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一発目はこんな感じの緑色のような状態に。

ここで筆者は「あれ?緑?」と思ってたら・・・

藍染 ニッポンセレクト レポ 工場 紺屋
職人さんが空気に触れさせていくとみるみるうちに青くなっていくのです。

これにはさすがにちょっと驚きました。

そして、また違う藍につける。

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これを何度と繰り返して最終的に綺麗な藍染めに仕上げるのです。

天然酵母建ての本物の藍

現地に向かう時に言われた『藍が生きている』という話。

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こちらがさきほど糸を浸けていた藍が入った瓶。

さきほど道中で『生きている』という話を伺ったのですが、

現在多くの方が『藍染め』と思っているのはほとんどが『人工染料』。

しかしこちらの野川染織工業さんで行っているのは

古くから伝統的に伝わる『天然酵母建て』の藍染め。

人工染料とは違いとても手間暇がかかり、

技術が無いと本当に美しい色が出せないとのことで

現在は多くの藍染めが人工染料に移行しています。

そんな中伝統を守り続けいます。

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こちらが藍染めの元となる『藍玉』。
こちらをさきほどの瓶に入れて石灰などを入れながら『育てる』作業を行います。

これを『藍を建てる』というそうです。

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実際に建てる様子を見せてくれたのが、古くからの伝統的な工法を知る”紺屋”の福田さん。

藍染め職人さんのことを古くは『紺屋(こうや)』と呼んでいたそうです。

瓶掻き3年と言われ、修行を重ね経験と技術を積んで初めて本物の美しい藍色が出せるとのこと。

そして特に筆者が驚いたのがこちら。

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こんな感じで藍の液をかき混ぜると

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こんな感じで中の液が”緑色”だということが分かるんです。

へー!っと感動しているとなんと・・・

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あっという間に表面に膜が貼って藍色に変わるんです!

この膜のことを『菌膜』と言うとのこと。

この藍染めの液は強アルカリでPh12もあるとのこと。

こんな強アルカリで生きる微生物は他にいないそうです。

それが故に高い抗酸化作用があり、藍染め自体がとても健康にいいとのこと。

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ちなみにこちらが何も入っていない状態のさきほどの瓶。

写真を見てもらうと解るのですが、液が入っていたところは

全く壁が藍色に染まってないんです。

つまり、空気に触れて初めて色が変わっていくということがよくわかります。

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ちなみにこちらが野川染織工業さんの入り口にかけてあった藍染めが染まっていく様子のもの。

『浅葱』と呼ばれる色から徐々に『茄子紺』と呼ばれる藍色に染まっていく様子がわかります。

糸染めだからこその一生ものの藍染め

さて、藍染めの話を細かくすると本当にキリがないので

またそれはどこかでおいおい話すとして

こちらの野川染織工業さんがこだわっているのは

天然酵母建ての藍染めと、そして武州藍染ならではの『糸染め』。

さきほどの工程で分かった通り『武州正藍染』と呼ばれるこちらの工法は糸から染織する方法。

恐らくよくみなさんが見かけているのは『生地』に仕立て上がったものを染織する方法。

絞り染めみたいなのは特に完全にそれですね。

ところが武州藍染は糸の段階で染織し『無地』に拘り続けています。

武州藍染 ニッポンセレクト
こちらが先ほど染めた糸を干している様子。

天気の良い日は外で干すこともあるそうですが

現在は主にこうして温度管理された部屋で乾燥させています。

武州藍染 工場 現地 見学
そして乾燥させた後はこうして糸をまとめて

武州藍染 工場 見学
織機で生地にします。

250年以上伝わる天然酵母建ての糸染めによる武州藍染を守り続けているのは現在羽生ではここだけとのこと。

そして、糸染めから行うために更に縫製の工場も併設されています。

武州藍染 工場 見学 縫い方
伝統に基づいた強い生地を特殊なミシンで縫いあげていくそうです。

藍染はコーティングです

さきほど『強い生地』と言いましたが、

藍染めというのは実は糸に直接染み込ませるというよりは

コーティングを施すものだと考えてもらうとわかりやすいです。

何度も何度も重ねてコーティングを施すので

当然のように糸自体が太く強いものになります。

それをひとつひとつ織り上げるのですから、それはそれは頑丈な生地になります。

ところが今回驚いたのは生地自体はとっても頑丈なのに

めちゃくちゃ軽いってこと。

これは本当に驚きました。

一生モノである証拠

そして今回紹介しているニッポンセレクト.comに販売している『作務衣』。

こちらは値はちょっと張りますが、実は本当に一生モノなんです。

それを裏付けてくれたのがこちら。

武州藍染 ニッポンセレクト 作務衣
分かりますか?

これ、野川染織さんがお客様から譲っていただいた

10年毎日着た作務衣なんです。

見てもらうと解るようにまったくくたびれてないんです。

そして更に驚きがこちら。

ニッポンセレクト 作務衣 藍染
こちらはなんと20年毎日着たというもの。

実際に広げて触ってみましたが、全く問題ない作り。



武州藍染による強い生地、そして防臭・抗菌化作用による結果なんだそうです。

ちなみに武州藍染は剣道着として非常に人気が高いブランドで、なるほど剣道着で人気が高いのも頷けました。

さらにこの武州藍染の生地は防炎効果もあるそうで、古くは消防士さんの頭巾などにも採用されていたとのこと。

さきほどの写真通り、色落ちも本当に少なく一生着れるというのがよくわかります。

本当に良いから守り続ける

今回実際に現地を取材させてもらって

この武州藍染の素晴らしさに本当に感動しました。

野川雅敏 野川染織工業 藍染 社長 「伝統を守り続けるのは先祖に対する感謝」と話すのは野川染織工業の野川雅敏社長。

ただ、古くからあるからいいのではなく、

本当に一生使い続けられる素晴らしいモノを作る技術。

伝統を守り続けるには理由がある。


今回の取材でホンモノ見せていただき、武州藍染にとても魅了されました。


ニッポンセレクト.comではこちらの武州藍染を全国発送で販売しています。気になった方はぜひ見に行ってください。

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