エキゾチックモノづくりジャパン! おーくせんまん@georgek5555 です。
さて、現在世間を賑わせている3Dプリント技術。すでに格安モデルなども登場していて、自宅や3Dプリントサービスなどを利用して、自身で作成した3D作品を手にしている方も多いと思います。
その中でも約1年前からDMM.comが開始した3Dプリントサービスをご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、そんなDMMが今回AdobeのPhotoshop CCから直接プリントできるサービスに対応したとのことで、会見に行ってお話を聞いてきました。
目次
Photoshopから直接DMMへデータを送信できる!
すでに3Dプリントを楽しまれている方ならご存知の方も多い株式会社DMM.comが展開するモノづくりに特化したウェブサイト『DMM.make』
つくりたいもの、ほしいもの、ネットから3Dプリント! – DMM.com
3Dプリントのみならず、レーザー加工やUVプリントなどが、自宅から簡単にデータ送信ができ、かつ値段も非常に安価に実現することができたということで非常に話題になっています。
また、DMM.makeの特徴は、ただプリントサービスを展開しているのみならず、自身が作った様々な作品を実際に販売したり、買ったり出来るというとてもユニークなサービス。
スマホケースや、フィギュア、インテリア作品からアクセサリーまで多種多様な展開がすでに行われています。
そんなDMMが、今回日本では初のアドビ Photoshop CCからの直接プリントが出来る公式の3Dプリント用プロファイルを開発しました。
Photoshopから3Dプリント??
さて、ここですでに疑問符が浮かんだ方もいらっしゃるかとは思いますが、実は画像レタッチ・作成ソフトとしてイメージされているAdobeのPhotoshopは実は3Dプリント用のファイルを作成したり、実際にプリントする機能が搭載されているのです。
実は3Dモデリング自体はPhotoshop CS3から搭載されていて、今年2014年1月からはプリントサービスにも対応するようになっていたのです。
今回紹介しているDMM.makeと同様のサービスとしてアメリカのshapewaysをご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、shapewaysではすでにPhotoshopから直接プリントできるプロファイルの提供をしていましたが、今回日本では初めてそれをDMM.makeが提供開始することになったということです。
DMM本社内で行われた会見の冒頭でDMM.comの代表取締役社長松栄立也氏はは、今回のadobeとの正式連携を非常に喜んでいて、今後は3Dプリントをはじめとするモノづくりがより手軽に身近になると語られていました。
続いて登壇したDMM.make事業担当の岡本康広氏は、『つくる』『売る』『買う』『誰でもカンタン』と、3Dプリントの作成の仕方の動画の配信など、より身近になるようなサービスを展開してきたDMM.makeに2013年4月24日からは、あらたに『知る』を加え、様々なモノづくりの情報を展開していることを語られていました。
DMM.make – makerのための情報発信メディア
DMM.makeとPhotoshopの連携は非常にカンタン
さて今回発表となったPhotoshop CCとDMM.makeの連携ですが、やりかたは非常にカンタンでして、まずはDMM.makeのウェブサイトにいって、指定のプロファイルをダウンロード。
ダウンロードされたプロファイルデータをPhotoshop CCで開けば完了です。
プロファイルを一度読み込ませた後は、他のソフトで作成された3Dデータや、Photoshopで作成した3Dデータを簡単にPhotoshop上でDMMに対応したプリントデータとして扱うことができます。
DMM.makeでは様々な素材などを指定することが出来るのですが、それも上記のようにPhotoshop上で簡単にプレビューして確認することができます。
また、そこからさらにプリントでDMMを選択して出力すると、すぐさまネットに繋がっていれば、DMM.makeのサイトに繋がり、そのまま会員登録していればデータのアップロードまで簡単に出来るという、なんとも素晴らしい仕様になっています。
とにかく今まで3Dデータというと、少し素人には扱いづらいイメージがあったのですが、Creative Cloud登場以降、徐々に一般にも浸透してきたPhotoshopで簡単に3Dデータが扱えるというのは非常に大きい革命ですね。
先日紹介したフォトグラフィープランは、月額980円でPhotoshopが使えるので、単に写真などを扱うだけじゃなくて、3D加工まで出来ると考えたら、かなりお得なプランであるということになりますね。
月額980円!Adobe Creative Cloud の『フォトグラフィプラン』がかなり良かった | KLOG-クロッグ- まだ読んでないの?
DMM.makeには作成方法やデータもあります
DMM.makeにはPhotoshopで3Dデータを作成する方法を解説してくれている動画コンテンツもあります。
Photoshopでつくる、2D→3Dコース | 動画でマスターする、3Dデータのつくり方 – DMM.make 3Dプリント
さらにそこには、すでに作成されているミニュチュアカーとスマホケースのデータもありますので、まずは手軽にオリジナルのスマホケースなどを作成して実際にプリントするということも出来るというのはとても楽しいですね。
こんな展開をしているのは筆者は知らなかったので、会見に行ってきたから言うわけではありませんが、かなりいいなと思いました。
3Dデザイン&プリントコンテスト開催中
さらに、PhotoshopCCとの連携を記念して、『Adobe × DMM.make 共催 3Dデザイン&プリントコンテスト』というコンテンストも行っています。
Adobe×DMM.make共催 3Dデザイン&プリントコンテスト | Adobe Photoshop Magazine
DMMマネーカードやAdobeのCreative Cloud1年間無料などがあたるということで、ご興味ある方は是非チェックしてみてください。
会見では3Dに関して色々とお話もありました
さらにこの日は3Dやクリエイティブの現場の有識者の方によるトークセッションなどもありまして、非常におもしろいお話が聞けました。
日本の3Dプリント業界の先駆者であり、今もなお業界を牽引するケイズデザインラボの原雄司社長は、実際に作成した過去の作品や、現在の3D業界を取り巻く様々なお話を聞かせて頂けました。
東大発のベンチャー企業としても知られ、様々な専門知識を有するプロフェショナル集団のチームラボを率いる猪子寿之社長(真中)は、ほとんどの作品が3Dから作品を作り必要に応じて2Dにしているとの話は非常に面白かったですね。
2Dから3Dではなく、3Dから全てを構成するのは、先を考えた際に最初は時間がかかるが最終的に時間の短縮になるとのこと。時代がすでに3Dが標準であることがよくわかるお話でした。
そして、アート作品の投稿サイトとして知られるピクシブを率いる片桐孝憲社長はPhotohshopで3Dを扱えること自体を知らなかったと驚かれていて、クリエイターにとって新しい創造がより簡単にできることに大きな期待を寄せていると語られていました。
3Dプリントはすでに僕らの手の中に
すでに都市部では簡単に3Dプリントなどのサービスを展開しているお店も多いですが、より多くの素材や、また地方などで3D自体が普及していないエリアにいる方にとって、DMM.makeの非常に安価で高速なサービスは今後よりもっと3Dを身近にさせてくれるだろうと改めて感じました。
筆者もはやいところ仕事で使っている相棒をグレードアップさせて3Dを実際にぐりぐり扱ってみたいと思わせてくれる会見でした。
以上、DMM.com本社入り口横の転倒注意な飛び石前から @georgek5555 がお届けいたしました。
一旦スタジオにお返しいたします。